独エネルギー最大手Eon(デュッセルドフル)が10日発表した2009年通期決算の最終利益は前年比5%減の53億ユーロに縮小した。産業顧客向け電力・ガス販売が減少したことや、ガス販売価格の下落が響いた。売上高は6%減の818億ユーロ、営業利益(EBITベース)は2%減の96億ユーロだった。経営陣は前年と同じ1株当たり1.5ユーロの配当を提案する意向だ。配当据え置きは03年以来となる。
\ガス子会社RuhrgasのEBITは前年比33%減の17億5,000万ユーロに落ち込んだ。経済危機の影響でガス販売量が減少したうえ、供給過剰でスポット価格が下落したことが響いた。Ruhrgasは露Gazpromと結んだ長期契約で購入量と購入価格が固定されているため、Gazpromから高値で購入したガスを安値で販売しなければならず、収益が圧迫された。Eonはこれを受け、Gazpromに対し長期契約の内容緩和を要請。交渉の末、購入量の一部をスポット価格に連動させることで合意した。
\電力販売は前年に比べ5%減少した。産業顧客向けはドイツ国内で20%、スペインでは40%減少した月もあったという。
\今年の業績についてはEBITで前年比0~3%増、最終利益で前年並みになるとの見通しを示した。景気の先行きは依然として不透明だとしている。
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