独自動車部品大手のRobert Bosch(ゲルリンゲン)は18日、ドイツのロイトリンゲンに建設していた半導体工場を稼働させた。新工場への投資は総額6億ユーロと同社の単発の投資案件としては過去最大の規模で、従業員数は拡張工事がほぼ完了する2016年に約800人となる予定。主に需要拡大が予想されるカーエレクトロニクス向けの半導体チップを生産する。
\自動車向けの半導体チップは、エアバッグや走行安定化装置(ESP)などの安全システムや燃費効率を改善するための制御装置などに採用されている。ボッシュは自動車1台当たりに搭載される半導体の平均価格が現在の約300ドルから、2020年までに2倍の600ドルに拡大すると予想。2020年以降は特に、電気自動車やハイブリッド車に搭載される高電圧・大電流に対応した半導体製品の需要が拡大すると見込んでいる。
\新工場では、直径200ミリメートルのシリコンウエハーをベースにした半導体チップを1日当たり100万個生産する計画。独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、生産品目の内訳はMEMSセンサー、電気自動車やハイブリッド用の高電圧・大電流に対応した半導体製品、ノートブックなどの民生家電向けの半導体がそれぞれ3分の1を占める見通しという。
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