エスプレッソメーカーと専用の豆カプセルのセット販売で人気を博するネスレの子会社ネスプレッソに、ネスプレッソのジャンポール・ガイヤール元社長が挑戦状をたたきつけた。ネスプレッソ専用機で利用できる初の競合カプセルを発売するのだ。
\ガイヤール氏は1988~97年の10年間、同社の社長を務め、ニッチ商品だったネスプレッソを「ライフスタイル」系の大ヒット商品に育て上げた人物。2008年にスイスのフリブールに新会社Ethical Coffee Companyを立ち上げ、新事業の準備を進めてきた。
\アルミニウムでできたネスプレッソのカプセルがリサイクリングに多額のコストを要するのに対し、新会社が製造・販売するカプセルは生分解性の自然繊維で作られるため、市販価格を20~25%安くできるという。同社はフランス東部で生産し、今年5月から仏スーパーチェーンCasinoで販売する予定だ。初年度は3億~5億カプセル、2年目の2011年は20億カプセルを目標に掲げている。
\ネスプレッソの商標権と特許権は計1,700件に上るが、新製品はこれらの知財権を一切、侵害していないという。ガイヤール氏は「2つの弁護士事務所に別々に鑑定を依頼した結果、法的な問題点はまったく見つからなかった」と明言している。
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