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2010/3/24

経済産業情報

独産業プラント業界、09年受注高は3割減

この記事の要約

ドイツ機械工業連盟(VDMA)の産業プラント部会(AGAB)は22日の年次記者会見で、加盟企業の2009年受注高が前年比33%減の221億ユーロに大きく後退したと発表した。中東からの受注が好調だったものの、それ以外の地域 […]

ドイツ機械工業連盟(VDMA)の産業プラント部会(AGAB)は22日の年次記者会見で、加盟企業の2009年受注高が前年比33%減の221億ユーロに大きく後退したと発表した。中東からの受注が好調だったものの、それ以外の地域で軒並み需要が低迷し足を引っ張った格好。過去最高を記録した前年からの反動も大きかった。受注残高が多かった効果で、売上高は1%増の220億ユーロを確保している。

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地域別の受注高は、主力の国外が30%減の183億ユーロ。ドイツを除く先進国(西欧工業国、北米、日本、オーストラリア)が46%減の47億ユーロにほぼ半減したほか、これまで急成長が続いてきた新興国(中国、インド、ロシア)でも半分以下の水準に落ち込んだ。唯一好調だった中東地域では、大型プロジェクトに支えられて受注高が24億ユーロから46億ユーロに急拡大したものの、他の地域の不振を相殺するには至らなかった。

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国内の受注高は41%減の39億ユーロに縮小。ほぼ全ての産業部門で受注が低迷した。

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AGAB部会長を務めるプラントメーカーSMS Siemag(旧SMS Demag)のローゼンタール取締役は「景気は底を打った」として、今年は業界受注がわずかながら上向くとの見通しを示した。

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