独鉄道最大手Deutsche Bahn(DB、ベルリン)は28日、アラブ首長国連邦(UAE)の鉄道インフラ建設計画の策定を請け負うことで同国の産業グループAl Masaoodと基本合意した。UAEでは総額で百億ユーロのケタ台の鉄道投資が見込まれており、DBは鉄道敷設と運営の受注にも意欲を示している。
\UAEの首都アブダビで行われた趣意書の調印式に参加したラムザウアー独交通相は「ドイツは鉄道インフラ構築でアラブ首長国連邦を全力支援する」と明言した。背景にはDBが鉄道網の敷設と運営も請け負えば、Bilfinger BergerやHochtiefなどの独建設大手やSiemens、Vosslohなどの独鉄道車両・設備大手の受注チャンスが高まるという事情がある。
\DBは昨年11月に中東の産油国カタールから鉄道網の構築を受注したばかり。このプロジェクトの規模は約170億ユーロで、同社は2026年までに長距離旅客・貨物路線のほか、首都ドーハに地下鉄網を敷設する。
\DBによると、アラブ諸国の鉄道投資額は今後20年間で計1,000億ユーロを超える見通しで、カタールとUAEでの受注は同社の国外事業拡張戦略にとって大きな意義を持つ。
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