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2010/4/14

経済産業情報

ドイツ東部で銅の採掘へ 鉱石埋蔵量は2億トン

この記事の要約

ポーランドとの国境に近いブランデンブルク州南部のシュプレンベルクで銅の採掘が開始される見通しだ。地元の鉱業会社KSL Kupferschiefer Lausitzは先ごろ終了した地質調査で、銅鉱石の推定埋蔵量が2億トンに […]

ポーランドとの国境に近いブランデンブルク州南部のシュプレンベルクで銅の採掘が開始される見通しだ。地元の鉱業会社KSL Kupferschiefer Lausitzは先ごろ終了した地質調査で、銅鉱石の推定埋蔵量が2億トンに上るうえ、銅以外にも金、銀、白金、ガリウム、リチウム、パラジウムなどの元素が多く含まれていることを確認。このほどブランデンブルク州鉱業・地質・資源局に採掘許可を申請した。『南ドイツ新聞』によると、KSLは2012年までに坑道の建設計画をまとめたうえで、2015年をめどに採掘を開始する考えだ。

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シュプレンベルクの銅鉱床は長さ20キロ、幅9キロの長い帯状をしている。鉱床があることは1950年代から知られていたが、◇地下800~1,500メートルの深部にあり採掘コストがかかる◇当時は銅の価格が安かった――ため、旧東ドイツ政府は採掘を見合わせた経緯がある。

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採掘事業への機運が高まったのは銅価格が2003年頃から大幅に上昇しているためで、米鉱業会社のPanamaは08年、鉱床周辺の地質調査に着手。鉱石の銅含有量は約1%と低いものの、◇鉱床全体で銅の含有量は200万トン(現在の相場で120億ユーロ)◇貴金属の産出による億ユーロ単位の収益が見込め、十分採算が取れる――との結論に達した。

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採掘とその関連事業によって5,000人の職場が創出されることが見込まれており、高失業率(14.6%)にあえぐ周辺自治体は大きな期待を寄せている。

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