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2010/4/21

総合 - ドイツ経済ニュース

独のフライト禁止は21日解除、BMWは生産ライン停止に

この記事の要約

アイスランド南部の火山噴火を受け欧州の空の便が半ば麻痺している問題で、欧州連合(EU)27カ国は19日、飛行禁止・制限措置を緩和することで合意した。空港などでの旅客の足止めが長期化しているほか、経済への影響も広がり始めて […]

アイスランド南部の火山噴火を受け欧州の空の便が半ば麻痺している問題で、欧州連合(EU)27カ国は19日、飛行禁止・制限措置を緩和することで合意した。空港などでの旅客の足止めが長期化しているほか、経済への影響も広がり始めていることを受け、厳格な措置を継続するのは適切でないと判断したようだ。これを受け20日には通常の半数の約1万4,000便が計画通り、運行するまでに復旧。ドイツでも21日11時までに飛行禁止措置がすべて解除された。ただ、空の便のダイヤが正常化するには2~3日かかるもようだ。

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アイルランドの火山は14日に噴火。欧州ではまず北欧・西欧諸国を中心に空の便が大きく混乱し、その後東欧諸国にも広がった。ドイツでは15日からフライトが禁止された。

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空の便の麻痺が長引くにつれて、航空会社からはフライトに危険はないとして禁止措置を批判する声も出てきた。ただ、北大西洋条約機構(NATO)の戦闘機が19日に行ったテスト飛行では火山灰の粒子によりエンジンに損傷が発生。チューリヒ工科大学の研究チームも航空機にとって危険な高濃度の火山灰粒子を上空4,000~5,000メートルで検出したと発表している。

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経済的な影響は当初、航空、旅行業界などに限られていたが、ここにきてメーカーが生産に必要な部品を確保できない問題が出始めている。高級車メーカーのBMWは電子部品の在庫切れを受け独ディンゴルフィンゲン工場の操業を20日夜から停止した。21日にはミュンヘン、レーゲンスブルク工場でも生産ラインをストップする見通しだ。自動車部品大手ボッシュでも物流に支障が出ている。

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