ドイツM&A(企業の合併吸収)市場の規模は今年900億ドル前後となり、前年の1,400億ドルから縮小する見通しだ。15日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙がJPモルガンで独M&A事業を統括するディルク・アルバースマイヤー氏への取材をもとに報じた。
\同氏によると、世界のM&A市場は今年、前年並みの2兆4,000万ドル程度となる見通し。景気が回復傾向にあるにもかかわらず、M&A市場が拡大しないことについて同氏は◇M&A市場の回復は通常、景気回復よりも2年遅れる◇企業の稼働率は依然として低く、買収を行ってもプラス効果を得にくい◇買収により財務が悪化し、格付けを引き下げられることに対し経営者が警戒感を抱いている◇買収資金の貸し手である銀行が大型融資に慎重な姿勢を保っている――という事情を挙げた。ただ、独M&A市場が大きく縮小することについては「私にも理解できない」と述べている。
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