71の夫の死体をコンクリート詰めにした後、暖炉で焼却し近所の川に遺骨を捨てた55歳の妻がこのほど釈放された。捜査当局は殺害容疑で取り調べを続けてきたが、ここにきて夫が自らの意思で命を絶った可能性が浮上。フライブルク州裁判所は釈放を命じた。
\妻は夫の失踪届が近所の住人によって出された後、夫の影武者を探し公証人事務所で夫の委任状を作成させていた。死体をコンクリート詰めにしたことなどは自白しており、警察は殺害も妻が行ったものとみて捜査を進めていた。
\だが、その後の捜査で介護を必要とした夫が医学に基づく医師の治療を拒否していたことを示す証拠が出現。また、夫が死亡するまでの数年間、妻が献身的に介護していたことも分かり、「夫を殺害していない」という妻の供述は嘘でないとみられるようになった。
\フライブルク地裁の裁判所長は「妻が夫の死を隠したのは金銭的な理由、あるいは非難されることへの恐れからかもしれない」との見方を示した。裁判で殺人容疑が退けられた場合、妻には詐欺と埋葬法違反で過料が科されるにとどまる。
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