厚紙が不足し価格が高騰している。厚紙から組み立て式段ボールを作る独Karl Knauerによると、現在の厚紙の納期は最長12週間で、前年から6倍も伸びたという。また、リサイクリング大手の独Interserohは厚紙原料の古紙も不足していると指摘する。厚紙、段ボールメーカーは品薄を理由に価格を引き上げており、今後、厚紙製包装容器の需要家である通販会社や小売りチェーン、ブランド販売店に影響が出そうだ。13日付ドイツ版『フィナンシャルタイムズ』紙が報じた。
\市場調査機関Euwidによると、混合古紙の価格は1年前の1トン当たり2.5ユーロから今年3月には85ユーロに急騰。即納品では最大120ユーロの高値がつく。欧州の大手厚紙メーカーは原料価格の高騰を理由に3月に10%の値上げを実施。今夏にはさらに5~10%の値上げを計画している。段ボールメーカーのKarl Knauerもパーセントで1ケタ台の値上げに踏み切るという。
\古紙や厚紙、段ボールの不足を引き起こしているのは景気回復による突然の需要拡大。欧州の製紙会社や包装材メーカーはこれまで、需要低迷を受けて在庫処理を優先していた。
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