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2010/5/5

経済産業情報

「キレる」のは若者だけでなかった

この記事の要約

最近の若者は「キレやすく」なったという。実際、新聞などを読むと、チョットしたことでカーッとなり、暴行をふるったなどということは日本でもドイツでも多く、もはやありきたりの出来事になっている。\ しかし、キレやすくなったのは […]

最近の若者は「キレやすく」なったという。実際、新聞などを読むと、チョットしたことでカーッとなり、暴行をふるったなどということは日本でもドイツでも多く、もはやありきたりの出来事になっている。

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しかし、キレやすくなったのは若者だけなのだろうか。欧州で最近起きた2件の事件からは、お年寄りも「凶暴」になっているのではという印象を受ける。

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まずは、78歳のドイツ人が起こした事件から始めたい。彼はイタリア最大の湖、ガルダ湖に行く4日間のバスツアーに参加した。乗客の大半は年金生活者である。

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バスは独西南部のフライブルクを29日午前5時に出発した。この日は全国的に天気が良く、出だしは最高だったのだが、やがて渋滞にはまり、ドイツ国内だけで何時間もの遅れが出てしまった。

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これにイライラしていた78歳の男性はオーストリアのインスブルック付近でついにプッツン。走行中にもかかわらずステッキで運転手を後ろから何度も殴りつけた。一歩間違えれば大きな交通事故に発展していたところだが、運転手は近くの駐車場までなんとか走り続けた。殴られた頭部にはパッカリと傷口が開き、運転手はそのまま病院に運ばれた。

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警察によると、犯人は取り調べに対し運転ルートと運転手のおしゃべりが気に食わなかったと述べたとのことだ。

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もうひとつの事件はフランス西部のコニャックの近くにある老人ホームで4月下旬に起きた。原因は不明だが、入所する女性2人が就寝時間後に殴り合いのケンカ。わめき声を聞きつけた職員が駆けつけたところ、すでに時遅く、97歳の女性は死亡した。死因は心筋梗塞。ケンカ相手の91歳の女性も頭部に裂傷を負ったという。この女性は事情聴取できる状態になく、精神科の病院に運び込まれた。

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