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2010/5/5

経済産業情報

再可エネの余剰電力でメタン製造、分散電源の負荷平準化に期待

この記事の要約

フラウンホーファー風力エネルギー・エネルギーシステム研究所(IWES)などの産学研究チームが、メタンガスをエコ電力の貯蔵手段として利用する技術を開発した。再生可能電力によるエネルギーで二酸化炭素(CO2)からメタン(CH […]

フラウンホーファー風力エネルギー・エネルギーシステム研究所(IWES)などの産学研究チームが、メタンガスをエコ電力の貯蔵手段として利用する技術を開発した。再生可能電力によるエネルギーで二酸化炭素(CO2)からメタン(CH4)を合成し、ガスタンクや送ガス網に貯蔵するもので、太陽光・風力発電などの分散電源からの電力供給が過剰になった場合の負荷平準化手段としてのほか、CO2の固定化・資源化という点からも注目を集めそうだ。

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IWESとバーデン・ヴュルテンベルク州太陽エネルギー・水素研究所(ZSW)、オーストリアの蓄電システム開発会社Solar Fuelが開発した「Power-to-Gas」技術では、電気分解によって水を水素と酸素に分解した後、CO2を水素化反応によって段階的にメタンに還元する。貯蔵したメタンは電力が不足したときに発電燃料としてすぐに利用できる。Solar Fuelの委託を受けてシュツットガルトに建設した実験施設での成果は上々で、2012年には出力10メガワット程度の大型施設での稼働を開始する予定だ。

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