財界系シンクタンク・IWドイツ経済研究所のミヒャール・フューター所長は6日ベルリンで開催した会議でギリシャの財政危機問題に触れ、ドイツをはじめとするユーロ加盟国が実施する融資支援は不要だとの認識を示した。ギリシャは世界経済にとって小さな問題に過ぎず、デフォルトに陥ってもユーロシステムには耐える力があるとしている。ただ、加盟国による支援の実施が確定してしまった以上、その線に沿って問題を解決していくほかに手だてはないという。
\フューター所長によると、ギリシャは債務を完済できない。このため、加盟国による融資は回収しきれず、最終的に支援国の納税者負担が増加する見通しという。同所長は好ましい解決策として債権の部分放棄を伴う債務整理を挙げている。
\格付け大手スタンダード&プアーズによりギリシャ同様、評価を引き下げられたスペインについては「第2のギリシャになることはない」と断言した。財政と経済成長の見通しがともに明るいためと説明している。格付けそのものに関してはテコのように大きな作用を持つと述べ、格付け機関に対し「テコの使い方を見直す」よう要求した。
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