化学大手のHenkel(デュッセルドルフ)が5日発表した2010年1-3月期(第1四半期)決算の営業利益(EBIT)は前年同期比93.3%増の4億2,200万ユーロに拡大した。景気回復のほか、3,000人規模の人員整理を含むコスト削減が奏功。最終利益も2億6,600万ユーロに倍増した。売上高は7.8%増の35億1,000万ユーロで、売上高利益率は6.8%から12%に改善している。
\増収幅が最も大きかったのは、経済危機の打撃が特に強かった接着剤事業。売上高は12.4%増の16億5,000万ユーロで、EBITは4倍増の1億8,500万ユーロに急拡大した。アジア・太平洋、アフリカ・中東、南米、東欧向け事業が特に好調だった。
\洗剤事業の売上高は3.5%増の10億5,000万ユーロ、EBITは41.2%増の1億5,100万ユーロ。コスメティック事業はそれぞれ5.5%増の7億6,200万ユーロ、10%増の1億ユーロだった。
\Henkelは第1四半期の増収増益を受け、2010年12月通期の業績予想を上方修正、1株当たりのEBITと最終利益(ともに優先株ベース)をこれまでの前年比10%増から同15%以上増に引き上げた。
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