独2位銀行のCommerzbank(フランクフルト)が6日発表した2010年1-3月期(第1四半期)決算の最終損益は7億800万ユーロの黒字となり、前年同期の赤字(8億6,400万ユーロ)から改善した。黒字計上は7四半期ぶり。金融市場の回復を背景に証券業務の業績が回復したほか、買収したDresdner Bankの統合に伴うコスト負担が大幅に低下したことが大きい。営業損益も5億9,500万ユーロの赤字から7億7,100万ユーロの黒字へと転換した。
\証券業務は8億5,000万ユーロの黒字だった。前年同期は5億2,700万ユーロの赤字となっており、損益改善幅は13億7,700万ユーロに達する。証券以外の業務も好調で、金利収入は12%増の18億8,800万ユーロ、手数料収入は16%増の9億8,300万ユーロに拡大した。貸倒引当金は24%減の6億4,400万ユーロに縮小している。
\2010年通期決算の見通しについては先行き不透明感を理由に、景気と金融市場が安定的に推移すれば黒字を確保できると表現するにとどめた。具体的な数値予測は上半期決算の結果をみて提示する考えだ。
\財政破たんの危機に直面するギリシャの国債については31億ユーロを保有していることを明らかにしたうえで、同国債がデフォルになるリスクは小さいとの見方を示した。Commerzbankは財政状況が懸念されているユーロ加盟5カ国(ギリシャ、ポルトガル、スペイン、アイルランド、イタリア)の国債を合わせて265億ユーロ持つ。
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