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2010/6/2

総合 - ドイツ経済ニュース

独政府が空売り規制強化検討

この記事の要約

ドイツ政府は5月19日に開始した空売りの部分禁止措置を強化する方向で法案を作成している。空売りが金融市場を不安定化させユーロ危機を招いている現状を改めるのが狙い。6月2日の閣議で法案を審議する見通しだ。\ ドイツ金融監督 […]

ドイツ政府は5月19日に開始した空売りの部分禁止措置を強化する方向で法案を作成している。空売りが金融市場を不安定化させユーロ危機を招いている現状を改めるのが狙い。6月2日の閣議で法案を審議する見通しだ。

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ドイツ金融監督庁(BaFin)は19日、国内で取引されるユーロ圏16カ国の国債と、国債を対象とするクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)、および国内10金融機関の株式を対象に、取引の裏づけとなる債券を確保せずに行われる空売り(ネイキッド・ショート・セリング)を禁止した。政府法案では禁止対象を国内で取引される全株式(デリバティブを含む)、為替予約を除くユーロの先物取引にも拡大する。

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政府はまた、空売りを透明化させる目的で、(1)空売りの自己申告を投資家に義務づける(2)規模の大きい空売りについてはその情報を公表する――制度も導入する意向だ。

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ドイツは現在、空売り規制を単独で実施している。ただ、同規制は国際的に協調して行わないと効果が薄いため、周辺諸国などから批判が出ている。

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