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2010/6/9

経済産業情報

ベルリン新空港、工事遅延で開港延期か

この記事の要約

ベルリン新空港の開港が工事遅延で延期される可能性が高まっている。ベルリン州のヴォーヴェライト首相がこのほど明らかにした。ベルリン郊外のシェーネフェルトに建設されている新空港は、ベルリンの3カ所に分散する空港を統合するもの […]

ベルリン新空港の開港が工事遅延で延期される可能性が高まっている。ベルリン州のヴォーヴェライト首相がこのほど明らかにした。ベルリン郊外のシェーネフェルトに建設されている新空港は、ベルリンの3カ所に分散する空港を統合するもので、正式名はベルリン・ブランデンブルク国際空港(BBI)。予定では来年10月31日に開港することになっている。

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2日付『南ドイツ新聞』によると、BBI旅客ターミナルの内装設備を担当するエンジニアリング会社のKruckが今年2月に経営破たんしたため、同分野の作業が遅れている。欧州連合(EU)の欧州委員会が域内空港での液体物の機内持ち込み規制を2013年から解除する方針を決めたことも頭の痛い問題となっている。液体物スキャナーなど新たなセキュリティ設備の導入が必要となったうえ、設置場所も確保しなければならないためだ。

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ベルリン州、ブランデンブルク州、連邦政府が計25億ユーロを投じる新空港建設は、ベルリンの最重要プロジェクト。ヴォーヴォライト首相が体面を気にして計画通りの日程で開港に踏み切る場合は、建設労働者を追加雇用する必要が生じるため、コストが膨らむ。今後の具体的なスケジュールは6月25日に開かれる空港運営会社の監査役会で決定される予定。ヴォーヴェライト首相が委員長を務めている。

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