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2010/6/16

経済産業情報

民間向け無人航空機をDLRが開発

この記事の要約

ドイツ航空宇宙センター(DLR)が民間利用を想定した完全自律飛行型の無人航空機(UAV)の開発を進めている。「プロメテウス(Prometheus)」と名付けられた同UAVは全幅3メートル、重量25キログラムで、最大8キロ […]

ドイツ航空宇宙センター(DLR)が民間利用を想定した完全自律飛行型の無人航空機(UAV)の開発を進めている。「プロメテウス(Prometheus)」と名付けられた同UAVは全幅3メートル、重量25キログラムで、最大8キログラムの荷物を積載できる。ベルリンで13日まで開催された国際航空宇宙ショー(ILA)で公開された。独IT・テクノロジー情報サイトgolem.deが報じた。

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UAVと言うと通常は偵察、戦闘用など軍事利用が念頭に浮かぶが、航空撮影や農薬散布、立ち入り困難な危険地域(火山など)での監視など、民間利用にも関心が集まっている。

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地上からの遠隔操作を行わない完全自律飛行型UAVの最大の課題は制御システムの開発で、DLRの研究チームは◇人間には耐えられない大きな重力のかかる急降下や急旋回でも安定した飛行を可能にする「飛行制御」◇有人機や他のUAVとの衝突を避ける「飛行経路生成(パスプランニング)」◇飛行経路を決定し障害物を回避するための「画像処理システム」――の3分野に重点を置いて研究を進めている。

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3月にPrometheusの初飛行を行った際は、自動飛行できる段階に達していなかったため、地上からの遠隔操作を行った。遠隔操作を併用する半自律飛行の実現を当面の目標としている。

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