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2010/6/23

経済産業情報

W杯で警察食堂がメニュー変更

この記事の要約

サッカー・ワールドカップ(W杯)のドイツ対セルビア戦が行われた18日、アーヘン市警察署の食堂でメニューに「異変」が起きた。当初の計画では「セルビア風豆スープ」が出されるはずだったが、コックの判断で急きょ「サヤインゲンスー […]

サッカー・ワールドカップ(W杯)のドイツ対セルビア戦が行われた18日、アーヘン市警察署の食堂でメニューに「異変」が起きた。当初の計画では「セルビア風豆スープ」が出されるはずだったが、コックの判断で急きょ「サヤインゲンスープ」に切り替えられたのである。

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愛国心を発揮したものと思われるかもしれないが、さにはあらず。治安的な判断を働かせたのである。警察署で働くコックはこうでなくてはいけないというまさにお手本ではなかろうか。広報担当者は「不用意な刺激を与えないことで事態のエスカレートを防ぐという警察の治安戦略に則った絶妙な計らいだ」と述べ、コックの措置を絶賛した。

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この機転はたしかに素晴らしいものだったかもしれない。ドイツは大方の予想に反して0対1で敗れたからである。不機嫌になったドイツ人ファンが「そういえば今日の昼飯はセルビア風豆スープだったな」などと思い出せば、あるいは暴力沙汰に発展するなどということも確かに考えられるだろう。

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しかし、、、少し冷静に考えると、この食堂で食事を食べるのは刑事をはじめとする署員である。こうした治安を守る立場の人たちがフーリガンまがいの行為におよぶ恐れは果してあったのだろうか。

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