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2010/7/7

企業情報

Bayerische Motorenwerke AG(BMW)―EVコンセプトを初披露―

この記事の要約

高級車大手のBMW(ミュンヘン)はこのほど、同社が開発中の電気自動車(EV)「メガシティ・ヴィークル(MCV)」の構想を明らかにした。シャシにアルミニウム、車体に炭素繊維素材を採用し、約300キロに上るバッテリーの重量を […]

高級車大手のBMW(ミュンヘン)はこのほど、同社が開発中の電気自動車(EV)「メガシティ・ヴィークル(MCV)」の構想を明らかにした。シャシにアルミニウム、車体に炭素繊維素材を採用し、約300キロに上るバッテリーの重量を相殺するのが最大の特徴。同社は炭素繊維素材を車体にフル投入した世界初のEVを2013年に市場投入する計画だ。

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MCVは同社の「Mini」と「1シリーズ」の中間に位置する4人乗りのモデル。都市部での利用を想定したもので、電動モーターは後部に設置される。

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炭素繊維は鉄鋼に比べ50%、アルミニウムに比べても30%軽く、車両の省エネ推進のカギを握る素材とみなされている。ただ、キロ当たりの価格が15ユーロと、鉄鋼の15倍に上ることがネックとなり、同素材の車体を用いた量産車はこれまでのところない。経済紙『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』によると、BMWは同素材の価格をキロ当たり7ユーロに圧縮できると試算しているという。

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車両価格の見通しも明らかにされていない。『南ドイツ新聞(SZ)』は業界関係者の試算として4万~5万ユーロとの数値を示している。

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