モカシンシーズで有名なドイツの靴メーカーSioux(ヴァールハイム)は2日、独投資会社Square Fourが同社を買収することが確定したと発表した。買収契約は2009年4月時点で締結されていたが、Siouxの債権者との債権放棄交渉に時間がかかり、ようやく買収にこぎつけた格好。Siouxは今後、流行をコレクションに速やかに取り入れるなどして、業績を拡大していく意向だ。
\Siouxは1954年の創業で、1992年に同業Salamanderの傘下に入った。Salamanderが2003年にファッション大手Egana Goldpfeilグループに買収されたことでEganaの傘下企業となったが、Eganaが07年に倒産したため、売りに出されていた。
\従業員数は350人で、そのうち100人はドイツ、残り250人はポルトガルで勤務している。Siouxブランドを手がけるほか、Joopブランドの靴と革製アクセサリーもライセンス生産しており、09年は約4,000万ユーロを売り上げた。
\Square FourはSioux買収に当たって、高級アパレルHugo Bossの靴・アクセサリー事業を統括するポール・ヤンセン氏をデザインチームごと引き抜いた。ヤンセン氏はSiouxの最高経営責任者(COO)に就任し、同社のデザインの若返りを図る意向だ。その一環でSiouxは流行の発信地である北イタリアにデザインセンターを設立した。
\Square Fourは企業の再建を専門に手がける投資会社で、資金はドイツの富裕層から得ている。靴メーカーでは2008年に倒産したErich Rohdeを傘下に持つ。
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