欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2010/7/7

経済産業情報

生産現場でのナノ粒子安全性研究プロジェクト始動

この記事の要約

ブラウンシュヴァイク大学とフラウンホーファー木材研究所(WKI)の研究チームは、ナノ粒子を取り扱う研究・開発機関や製造現場での安全性向上に向けたプロジェクトを立ち上げた。人体への影響やリスク評価のもとになるデータを簡易に […]

ブラウンシュヴァイク大学とフラウンホーファー木材研究所(WKI)の研究チームは、ナノ粒子を取り扱う研究・開発機関や製造現場での安全性向上に向けたプロジェクトを立ち上げた。人体への影響やリスク評価のもとになるデータを簡易に測定・収集できる技術の開発を目指す。

\

ナノ粒子またはナノマテリアルの製造や研究開発など、直接・間接にナノ粒子を取り扱う仕事に従事する人は世界で数十万人に上る。しかし、従来型の測定装置は大型かつ非常に高価で、現場に持ち込んで利用することが難しいため、現場に浮遊するナノ粒子の種類や量などの把握はほとんど進んでいない。また、ナノ粒子の毒性(あるいは安全性)についてもほとんど解明されていないため、リスク評価に必要な情報が存在しないのが現状だ。ブラウンシュヴァイク大などのチームはこうした現状を踏まえ、計測装置の小型・軽量化に向けた研究を中心に進める。

\

同プロジェクトは、連邦教育研究省(BMBF)が支援する「NanoCare:ナノ粒子が人体に与える影響」(以下:新NanoCare)プログラムの一環で、2006~09年に同省が実施した同名の研究プログラム「NanoCare」(旧NanoCare)の成果を引き継いでいる。新NanoCareではブラウンシュヴァイク大などのプロジェクトを含む計20のプロジェクトが実施される。予算総額は3,600万ユーロ。

\