ドイツの高級キッチン用品メーカーの間で、自前の小売店網を構築する動きが強まっている。高級グラス製造のZwiesel Kristalglasは昨年11月、マインツ郊外の商業地区に直営店をオープンした。街中の専門店が大幅に減少したことが背景にはある。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が6月29日付で報じた。
\マインツはラインラント・ファルツ州の州都で、人口は約20万人に上る。それにもかかわらず市の中心部にある食器専門店は1店に過ぎない。近隣にある同規模の都市マンハイム、ハイデルベルク、ダルムシュタットからはすでに姿を消した。アジア製の格安製品の流入や高級キッチン用品に関心を示す若者の減少などを受け、市中心部で食器専門店を維持していくのが困難になっていることが理由だ。
\Zwieselがマインツ郊外に開設した大型専門店「TAVOLI」の販売面積は800平方メートル。自社製品のほか、キッチン用品の国内高級ブランドであるVilleroy & BochやWMF、Fissler、Roesler、Seltmann、Silitなども取り扱っている。今後は料理ショーやワインの試飲会など集客イベントも企画するという。
\早い時期から独自販売を模索していたWMFはすでに国内直営店をすでに120店舗に拡大した。Villeroy & Bochも同19カ所に直営店を構えている。
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