欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2010/7/28

企業情報

Sued Chemie AG―第2世代バイオ燃料のデモ施設建設―

この記事の要約

化学大手の独Sued Chemie(ミュンヘン)は21日、第2世代バイオマス燃料を生産する大型のデモ施設を建設すると発表した。投資額は総工費が1,600万ユーロ、研究費が1,200万ユーロで計2,800万ユーロに上る見通 […]

化学大手の独Sued Chemie(ミュンヘン)は21日、第2世代バイオマス燃料を生産する大型のデモ施設を建設すると発表した。投資額は総工費が1,600万ユーロ、研究費が1,200万ユーロで計2,800万ユーロに上る見通し。同施設が建設されるバイエルン州の政府と連邦教育研究省が各500万ユーロを助成する。

\

同州東部シュトロービンクの工業団地に建設されるデモ施設では、2011年末から年最大2,000トンのバイオエタノールを生産する。このエタノールはわらや草、木材を原料とした第2世代のバイオ燃料で、とうもろこしや菜種油など食用作物と競合しないという利点がある。

\

Sued Chemieは2009年初めから、「サンリキッド・プロセス」という製法を用いてパイロット施設で第2世代バイオ燃料を生産している。同製法はわらに含まれるセルロース、ヘミセルロースを、糖分を含む物質に変え、そこからバイオエタノールを抽出するというもので、同社が開発した酵素を触媒として利用する。この方法を用いると、エタノール生産能力が従来製法よりも最大50%高まるため、生産コストとエネルギー効率がともに改善するという。

\