ビールの市販価格が今後、上昇する見通しだ。原料価格が高騰しているためで、バイエルン州民間ビール醸造業者連盟のゲルハルト・イルゲンフリッツ会長はこのほど、遅くとも来年上半期には1ケース当たり30~50セント値上がりするとの見方を示した。
\同会長によると、ビール用大麦の価格はこの1年間で70%、小麦価格は100%上昇した。モルトの価格は5月のトン当たり260ユーロ弱から400ユーロ以上へと上がっている。
\背景にはドイツの農家が栽培対象を利幅の小さい大麦などから利幅の大きいエネルギー作物(トウモロコシなど)に移していることがあり、ビール用大麦の国内収穫量は2004年に比べ半減した。今年はビール原料の半分以上をフランスや北欧などの国外から輸入するという。ビール用穀物相場が沈静化する見通しは立っておらず、原料不足が解消するメドは立たないようだ。
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