仏製薬大手Sanofi-Aventis(パリ)は16日、米バイオ製薬大手Genzymeを買収することで合意したと発表した。Genzymeは買収を拒否していたが、Sanofiが1株当たりの買い取り価格を従来の69ドルから74ドルに引き上げ、同意を取り付けた。これにより9カ月に及んだ攻防戦が決着。6月末までに買収手続きが完了する見込みだ。
\Genzymeは希少疾患の治療薬に強みを持つバイオ企業。Sanofiは昨年8月、Genzymeに総額185億ドルでの買収を提案したが、Genzyme側は価格が低すぎるとして拒否。10月に敵対的買収に踏み切ったものの、株式公開買い付け(TOB)は不調だった。
\Sanofiは1株当たり74ドルを支払うことで、Genzymeを総額201億ドルと評価した形となる。さらにSanofiは、Genzymeが開発している多発性硬化症治療薬など3つの新薬の業績に応じて、2020年までに1株当たり14ドルを上乗せして支払うという条件を提示。この条件引き上げをGenzyme経営陣は受け入れ、買収に応じた。
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