市場調査機関GfKと広告代理店Serviceplan、独ブランド連盟が消費財を対象に実施した調査で、消費者のブランドロイヤリティが低下していることが分かった。対象ブランドの2010年の固定客流出率は40%に上り、前回(08年)調査から8ポイント上昇した。ただ、顧客のロイヤリティが高まったブランドに限ると市場シェアは拡大しており、顧客をつなぎとめることの意義が鮮明になっている。
\同調査によると、ブランドロイヤリティが最も高かった製品グループはフェイスクリームで、歯磨き粉、シャンプー、チョコレート、コーヒー、ビールがこれに次いだ。一方、ポテトチップス、粉末スープ、アルミホイルでは、同じブランドにこだわる消費者は少なかった。消費財業界では売り上げの6~7割を固定客が占めるとされ、固定客の流出は深刻な問題だ。
\今回の調査でブランドロイヤリティと市場シェアの関係を調べたところ、顧客のロイヤリティが高まっているブランドの市場シェアは、08年を100とした場合、09年は110、10年は129へと上昇した。一方、ロイヤリティが下がっているブランドでは09年に同95、10年には91へと低下している。
\ブランドの「顔」を頻繁にすげ変えることはマイナスに作用するようで、調査を実施したServiceplanのペーター・ハラー氏は、「一貫性のないマーケティングは顧客から同じ製品を買い続けようという意欲を失わせる」と断言した。主要100ブランドの半数は2年に1度の割合でキャッチフレーズやキャンペーンに登用するモデルを変更している。
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