工作機械大手の独Trumpf(ディッチンゲン)は18日、労働時間の柔軟化に向けた労使協定を金属労組IG Metallと締結したと発表した。従業員がそれぞれの家庭事情や人生計画に合わせて就業できるようにし、技術者などの確保を図る狙いだ。来年1月1日から導入する。
\今回の協定の最大の目玉は労働時間選択制で、各被用者は基本労働時間を週15~40時間の範囲から選択し、2年ごとに生活事情などを踏まえ増減申請できるようになる。
\労使はこのほか、(1)労働時間口座の積み立て上限を1,000時間に引き上げ、従業員がこれを取り崩して最長半年間の休暇を取れるようにする(2)労働時間口座の活用とは別に最長2年の休暇取得を認める――ことでも合意した。(2)では従業員は本来の半額の給与で2年間働く代わりに、2年間の休暇中も半額の支給を受けることができる。これほど徹底した労働時間の柔軟化を採用する独企業は同社が初めてという。
\IG Metallシュツットガルト支部のハンス・バウアー代表は今回の合意について「大変満足している」と述べ、今後は従業員の選択の自由と労働時間が労使協定の軸になっていくとの見解を示した。
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