工具メーカーの独Metabo(ニュルティンゲン)が新たな出資者を模索している。事業拡張資金を自力で捻出できないためだ。同社は23日付のプレスリリースで、事業戦略に同意する長期の投資家を求めていることを明らかにした。ホルスト・ガルブレヒト社長は『ハンデルスブラット』紙に対し、過半数資本の譲渡もありうるとの立場を示した。
\Metaboは2009年、一般消費者向け事業から撤退し、経営資源を手工業者向け事業に集中する戦略を打ち出した。一般向け市場では世界最大手の独Boschが資金力をテコに強固な販売網を構築。Metaboは生き残りをかけて事業の選別に踏み切った。
\新たな出資者を模索する背景にはオーナー3家族の資金力が弱まっていることがある。これまでは事業拡張資金を自力で注入してきたが、金融・経済危機で限界に達したもようだ。
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