企業ソフト大手のSAPが広告配信システム（アドサーバー）開発を手がける米OpenX Technologies（ロサンゼルス）に資本参加した。ベンチャーキャピタル子会社SAP Venturesを通して実施。今後は両社の技術を組み合わせて独自のソリューションを展開し急成長するネット広告の分野で足場を固める。また、オンライン広告配信大手のGoogleやYahooに対抗していく。
\今回の出資はOpenX向けの投資ラウンドの一部で、SAP Venturesが主導した。三井グローバルインベストメント、Presidio Ventures（住友系ファンド）、AOL Ventureも参加しており、出資額は計2,000万米ドルに上る。SAPはOpenXの取締役会に役員1人を送り込む。
\OpenXは2007年にロンドンで設立された。オープンソースによる広告配信システム開発を手がけており、同社によると、独立系オンライン広告配信システムでは世界的大手という。オンライン広告市場の拡大に乗って右肩上がりの成長が続いており、2010年売上高は「数千万ドル」に達したという。今後は新たに獲得した資金を元手に国際進出を強化する考えで、韓国、ブラジル、中国のほか、ドイツへの進出も視野に入れている。
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