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2011/6/8

経済産業情報

ドイツテレコムがLTEサービス開始

この記事の要約

独通信最大手のドイツテレコムは1日、第4世代高速移動体通信規格LTE(Long Term Evolution)の商用サービスをケルン市で開始した。大都市でのLTEサービスはすでにVodafone D2がベルリンの中心部で […]

独通信最大手のドイツテレコムは1日、第4世代高速移動体通信規格LTE(Long Term Evolution)の商用サービスをケルン市で開始した。大都市でのLTEサービスはすでにVodafone D2がベルリンの中心部で展開しているが、市の広域をカバーエリアとするのはドイツテレコムが初めて。

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高速ワイヤレス通信サービス向け周波数割当入札は昨年5月に行われた。割り当て対象となったのは800MHz、1.8GHz、2GHz、2.6GHz周波数帯の計41ブロックで、ドイツテレコムが10ブロック、Vodafone D2が12ブロック、Telefonica O2が11ブロック、E-Plusが8ブロックを取得した。落札総額は43億8,000万ユーロで、通信監督当局(BNetzA)によると事前の予測を下回ったという。

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入札で割り当てられた周波数帯は主に地方のブロードバンド空白地帯解消を想定している。このため、最も周波数の低い800MHz帯は当該州のブロードバンド空白地帯の90%をカバーして初めて都市部でのサービス向けに利用できるとの制限が付いており、実質的に都市向けサービスに利用できない。一方、1.8GHzより高い周波数帯にはこの制限がない。ドイツテレコムがケルンで開始したLTEサービスも1.8GHzを使用している。

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ドイツテレコムはケルンでのサービス開始に向け、500万ユーロを投資し市内100カ所に基地局を設置したほか、基地局をネットワーク化する光ファイバーケーブル(全長120キロメートル)を敷設した。サービスエリアは150平方キロメートルで、ケルン市全体の3分の1をカバーする。当面は同社のモバイルデータ通信サービスの料金と利用規定を適用し、7月にLTEサービス向けの独自料金を発表する予定だ。

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