ドイツのシュテファン・ザイベルト政府報道官は10日、メルケル首相が自動車大手の米ゼネラル・モーターズ(GM)に書簡を送ったことを明らかにした。GMが独子会社オペルの売却を検討しているとの報道を受けた措置。オペルのカールフリードリヒ・シュトラッケ社長は「まったくの憶測」として報道内容を否定したものの、GMがコメントを控えているため、従業員の間に不安が広がっている。首相はGMに対し態度を明らかにするよう要求した。
\ロイター通信によると、GMがオペルを売却する可能性は低いという。オペルはGMの生産体制に深く組み込まれており、放出は事実上、不可能なためだ。売却観測の背景には、景気回復にもかかわらずオペルの業績不振が続いていることへの不満がGMの経営陣内で強まっているという事情があるもよう。
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