ソーシャルメディアが消費者の商品購入決定に大きな影響を与えていることが、ミュンスター専門大学とインターネットマーケティング調査会社DSaFが実施した共同調査で明らかになった。重要性が特に高いのはユーザーレビューと製品評価サイトで、「やや重要」も含めると84~85%が重視しており、家族・友人の口コミ(85%)に匹敵する強力なマーケティング媒体になっている。一方、専門雑誌(72%)、印刷広告(35%)、TV・ラジオ(35%)などの従来型メディアはネットに比べ重要性が低い。
\ミュンスター専門大学のラルフ・シェングバー教授を中心とする研究プロジェクトチームと同教授が設立したインターネットマーケティング調査会社DSaFは、2010年12月22日~11年1月21日にかけて、14歳以上の独消費者1,299人を対象にアンケート調査を実施。商品・サービスを購入するに当たって参照するメディアや、ソーシャルメディアが及ぼす影響などを調べた。
\購入前にネットで検索する商品・サービスを挙げてもらったところ、トップは電子機器の94%で、ホテル・旅行(84%)、自動車(67%)がこれに続いた。一方、食品(5%)、ケア用品、修理工(いずれも15%)、医者選び(17%)はネット情報の重要性が低かった。
\新製品情報をどこで知るかとの質問では、ウェブサイト(69%)が最も多かった。2位以下には口コミ(66%)、プリントメディア(59%)、テレビ広告(55%)、店頭(42%)が並ぶ。
\ユーザーレビューや製品評価サイトの影響力を調べた質問では、高評価が商品購入の決め手になったことが「(非常に)よくある/比較的よくある」との回答が全体の55.5%を占めた。逆に、低い評価が付いていた商品の購入を止めたことが「(非常に)よくある/比較的よくある」ユーザーは63.4%に上り、ネガティブな書き込みの方が販売に大きな影響を及ぼすことが分かった。ユーザーが自分でレビューを書くかについては「常に書く」が15.8%、「商品に満足したときだけ書く」が15.9%、「不満な時だけ書く」が14.7%、「全く書かない」が53.5%だった。
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