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2011/6/15

経済産業情報

独小売の万引き被害、昨年は19億ユーロに

この記事の要約

独小売研究所(EHI)が7日に発表した万引きに関する調査報告によると、昨年の万引きによる被害総額は19億ユーロで、在庫差異の半分以上を占めた。食品など日用品の被害が顕著で、化粧品やカミソリなど小型で高価格のものが狙われや […]

独小売研究所(EHI)が7日に発表した万引きに関する調査報告によると、昨年の万引きによる被害総額は19億ユーロで、在庫差異の半分以上を占めた。食品など日用品の被害が顕著で、化粧品やカミソリなど小型で高価格のものが狙われやすい。同研究所は小売88社(支店数は全社合計で1万5,000店舗)にアンケートを実施した。

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回答企業の多くは防犯カメラ、警備員の投入など防犯対策を強化。特に従業員教育の徹底が奏功し、昨年の損失率は前年度比で微減した。ただ、小売店を取り巻く状況は依然として厳しいようで、独小売業中央連盟(HDE)のシュテファン・ゲント会長は、転売目的で万引きを繰り返すプロの犯罪集団への懸念を表明した。

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小売業者は平均で売り上げの0.3%を防犯対策に充て、それを商品価格に転嫁している。これは消費者にとってマイナス材料で経済全体の損出も見逃せない。

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