化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は16日、住友金属鉱山と折半出資で運営する合弁会社エヌ・イー ケムキャットのつくば事業所で日本の大型ディーゼル・エンジン市場向け排ガス触媒の生産能力を増強すると発表した。自動車用の需要拡大を見込んだ措置で、2013年初頭をめどにプラントの生産能力を現在の2倍に引き上げる。
\プレスリリースによると、日本は世界有数の大型ディーゼル車の生産国で、オンロード車とオフロード車を合わせて世界の生産量の約10%を占めている。また、◇日本の大型ディーゼル車市場は年率約5%の成長が続く◇排ガス触媒の需要は排ガス規制の強化に後押しされ、大型ディーゼル車を上回るペースで拡大する――と見込まれる。
\エヌ・イー ケムキャットの奥村明社長は「今回の生産能力拡大により、日本の排ガス触媒市場における当社のリーダーシップがさらに強化されます」と発言。またBASFのアジア太平洋地域排ガス触媒事業を担当するローター・ラウピクラー氏(バイス・プレジデント)は東日本大震災の被害を踏まえ、「この時期における今回の投資は、お客様に対する当社の継続的なコミットメントを示すものであると同時に、日本の自動車市場の体力と回復力に対する信頼の証です」と明言した。
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