国内最大の独立系エネルギー販売会社Teldafax(ケルン近郊トロースドルフ)が倒産した。同社は経営不振が続いており、資金繰りに行き詰ったもよう。18日には電力供給を停止。同社の顧客に対してはそれぞれの地域の電力会社が電力供給を代行している。
\倒産したのは持株会社Teldafax Holding AGとエネルギー供給子会社Teldafax Energy GmbHなど6社。電気通信とネットワーク関連の子会社はこれまでのところ対象に含まれていない。
\TeldaFaxは2007年に電力供給サービスを開始した。格安の料金を武器に顧客を獲得し、同社によると最盛期には80万人近い顧客を抱えていた。しかし、過度の低価格路線が仇となって収益が悪化。送電網運営事業者への支払いが滞ったことで電力網へのアクセスを遮断されることも頻繁に起こっていた。さらに、料金の二重取りや請求書の無発行、先払い金の返金を何カ月も引き延ばすなどサービスの悪さで顧客とのトラブルが絶えず、業界関係者によると今年1~4月だけでも20万人の顧客を失ったという。
\暫定管財人に任命されたビーナー・ベーア氏は「Teldafaxは市場で多くの信用を失った」と述べ、再建の道は険しいとの見解を示した。同社の事業全体像を早期に把握し、再建の可能性を探る考えだ。
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