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2011/6/29

総合 - ドイツ経済ニュース

欧州独自の格付け機関、フランクフルトに設置か

この記事の要約

ムーディーズなどの米格付け大手に対抗する欧州独自の格付け機関をフランクフルトに設置する動きが出てきた。コンサルティング大手の独ローランド・ベルガーが24日明らかにしたもので、すでに地元ヘッセン州政府と予備交渉を進めている […]

ムーディーズなどの米格付け大手に対抗する欧州独自の格付け機関をフランクフルトに設置する動きが出てきた。コンサルティング大手の独ローランド・ベルガーが24日明らかにしたもので、すでに地元ヘッセン州政府と予備交渉を進めている。

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ムーディーズとスタンダード&プアーズ(S&P)、フィッチの米格付け大手3社はリスクの高い金融商品に最高の格付けを与えるなど、金融危機の発生に大きく関与していた。このため、欧州には3社の格付け基準は恣意的で不透明との批判が強く、独自の格付け機関を設立する機運が高まっている。財政が悪化したユーロ加盟国への支援に欧州連合(EU)レベルで取り組んでいるにもかかわらず、米格付け大手がギリシャ国債などの格付けを引き下げ危機を助長していることは、こうした動きを加速させたようだ。

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フランクフルトには欧州中央銀行(ECB)や欧州システム・リスク評議会(ESRC)など金融上の重要機関が軒を並べる。このため、格付け機関を同市に設置すると、これら機関との密接に連絡を取れるというメリットがある。

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同構想にはローランド・ベルガーのほか、ドイツ取引所およびフランクフルトの金融立地競争力強化に向けた非営利法人Frankfurt Main Finance e.V.が関与している。ローランド・ベルガーはプレスリリースのなかで、欧州の金融機関と企業に参加・支援を呼びかけた。

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