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2011/6/29

総合 - ドイツ経済ニュース

消費者景況感上向く、7月向け予測値5.7に

この記事の要約

市場調査大手のGfKが28日発表したドイツ消費者景況感指数の7月向け予測値は5.7となり、前月の5.6(修正値)から上昇した。好転は4カ月ぶり。高い経済成長率や雇用安定の効果が大きく、ギリシャの財政危機や中東情勢などのマ […]

市場調査大手のGfKが28日発表したドイツ消費者景況感指数の7月向け予測値は5.7となり、前月の5.6(修正値)から上昇した。好転は4カ月ぶり。高い経済成長率や雇用安定の効果が大きく、ギリシャの財政危機や中東情勢などのマイナス要因を十二分に相殺した格好だ。

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景気の見通しに関する6月の指数(7月向け予測値の算出基準の1つ)は前月の46.1から50.3へと4.2ポイント上昇し、5カ月ぶりに改善した。第1四半期の国内総生産(GDP)成長率が前期比で実質1.5%の高水準に達したほか、2011年通期の成長率予測も軒並み3%を超えていることが大きい。

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所得の見通しに関する指数は前月の25.9から18.7ポイント増の44.6へと大幅に上昇した。景気回復を受けて労働市場の改善と賃金の上昇が続いていることが背景にある。フルタイム就労者の第1四半期の実質賃金上昇率は前年同期比で2%を記録した。インフレ率の上昇にひとまず歯止めがかかったこともプラスに働いた。

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こうした事情を背景に高額商品の購入意欲に関する指数も前月の31.5から35.1へと3.6ポイント上昇した。景気回復と雇用の安定を受けて、ローンを組むことへの心理的な抵抗感が弱まっていることが大きい。

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