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2011/7/6

企業情報

Thyssenkrupp AG―造船子会社売却が白紙に―

この記事の要約

エンジニアリング大手の独Thyssenkrupp(エッセン)は1日、造船子会社Blohm+Voss(B+V)の商船事業をアラブ首長国連邦アブダビ首長国の同業 Abu Dhabi MAR Group(ADM)に売却するとし […]

エンジニアリング大手の独Thyssenkrupp(エッセン)は1日、造船子会社Blohm+Voss(B+V)の商船事業をアラブ首長国連邦アブダビ首長国の同業 Abu Dhabi MAR Group(ADM)に売却するとした基本合意を両社の合意で破棄したと発表した。約2年間におよぶ交渉のなかで中東の政治的な環境が変化し取引実現の魅力が薄れたためと説明している。軍用船事業を両社の折半出資会社に移管する計画もご破算となった。ThyssenkruppはB+Vの商船事業について、新たな売却先を模索する。

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同社は金融・経済危機で商船受注の見通しが悪化したことを受け、同事業から撤退し造船事業を軍用船分野に縮小する方針を打ち出した。これに伴いB+Vと造船子会社HDW Gaardenの民間船事業をADMに売却することで基本合意。交渉を続けてきた。HDW Gaardenの民間船事業についてはADMが買収するという。

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B+Vの軍用船事業は今年、新設のBlohm+Voss Navel GmbHに移管され、MEKOのブランド名で水上艦艇の開発、調達、プロジェクト管理事業を展開している。開発はドイツで行い船舶建造は発注国で行うという事業モデルを採用する。

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