ドイツ連邦経済省が6日発表した2011年5月の製造業受注高(暫定値)は物価・営業日数・季節要因調整後の実質で前月を1.8%上回り、同2.8%増(修正値)となった4月に引き続き改善した。大型受注が平均を大きく上回り、特に国内の投資財は20.0%増を記録した。
\国内受注は11.3%増と2ケタ成長を確保した。一方、国外はユーロ圏が5.4%減、非ユーロ圏が6.1%減と振るわず、トータルで5.8%落ち込んだ。
\部門別では投資財の伸びが最も大きく、20%増となった国内受注に強く押し上げられる形で2.4%拡大した。ドイツ鉄道(DB)が次世代高速鉄道車両「ICx」130編成を電機大手のシーメンスに発注したことが大きい。一方、国外受注は8.3%減少。ユーロ圏が9.1%、非ユーロ圏が7.8%の幅でそれぞれ後退した。
\中間財は1.6%増加した。ここでも国内が4.3%増えてけん引。国外はユーロ圏が1.0%減、非ユーロ圏が2.3%減で、トータルでは1.7%縮小した。
\消費財は1.5%落ち込んだ。国内は0.1%増とわずかに拡大したものの、国外が3.0%減少。ユーロ圏は1.3%減、非ユーロ圏は4.7%減となった。
\大型受注による統計上のブレが小さい2カ月単位の比較をみると、4~5月の製造業受注は前の期の2~3月を2.4%上回った。国内が6.6%増えて全体をけん引。国外は非ユーロ圏が0.1%増えたものの、ユーロ圏が2.7%減少し、差し引きで1.0%落ち込んだ。部門別では投資財が3.2%増、消費財が3.1%増、中間財が1.1%増となっている。
\