クレジットカード大手VISAの欧州統括会社Visa Europe(ロンドン)は同社の非接触型ICカード「V-Pay」の発行枚数が来年初頭にもドイツで大幅に拡大すると見込んでいる。独事業の責任者であるオットマー・ブロッヒング氏がdpa通信とのインタビューで明らかにした。
\V-PayカードはICチップを搭載したクレジットカードで、チップに記録されたデータが暗号化されコピーが不可能なため、磁気ストライプ式のカードに比べ安全性が高い。
\ただ、金融商品専門誌『Finanztest』によると、同カードの利用者からは欧州以外の国や北欧などICチップ対応機が少ない地域で利用できない点に苦情が寄せられている。これについてブロッヒング氏は、欧州ではすでに80%以上の端末がICチップに対応しており、特に観光地での利用には支障がないと指摘した。ICチップ対応端末への切り替えを行っていない店舗があることも認めている。
\V-Payカードは2007年にイタリアで初めて導入されて以来、欧州全体で1,400万枚が発行された。ドイツはそのうちの1,000万枚を占める。15年には欧州全体で9,000万枚が発行され、その半数をドイツが占める見通し。同カードによる売上高は2,000億ユーロに拡大すると見込まれている。
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