独高級車メーカー3社(アウディ、BMW、メルセデス・ベンツ)の業績が大きく改善している。2011年上半期(1-6月期)の販売台数は3社ともにこれまでの最高を記録。6月単月の販売でも、データを公表しているBMWとメルセデス・ベンツの2社でそろって同月の最高を更新した。
\アウディの上半期販売台数は65万2,950台で、前年同期比で17.7%増加。中国、インド、ブラジルなどのBRICs諸国で引き続き好調なほか、ドイツをはじめとする欧州市場でも販売が上向いた。国別では中国が14万699台(28%増)で最も多く、ドイツは12万5,091台(15.7%増)、米国は5万5,909台(15.4%増)などとなっている。販売規模は小さいものの最も高い伸びとなったのはインドで、100.1%増の2,802台を記録した。
\BMW(MINI、ロールスロイス含む)の販売台数は19.7%増の83万3,366台に拡大した。ブランド別ではBMWが68万9,861台(17.8%増)、MINIが14万1,913台(29.8%増)、ロールスロイスが1,592台(64.1%増)。地域別では欧州が43万7,373台(12.3%増)、南北アメリカが17万8,903台(18.7%増)、アジアが18万9,254台(47.3%増)だった。主要国の実績はドイツが14万9,786台(10.6%増)、米国が14万3,521台(18%増)、中国が12万1,614台(61%増)。このほか、ブラジル、ロシア、インド、韓国、トルコも大きく伸びた。6月単月の販売台数は16万5,855台で、前年同月を15.9%上回った。
\メルセデス・ベンツの上半期販売台数は61万531台で9.7%増加した。過去最高となったものの、西欧市場の回復が遅れていることが足を引っ張り、競合2社に比べるとやや精彩を欠く。地域別の実績はアジア・太平洋が15万3573台(30.5%増)、NAFTA(北米自由貿易協定)が12万8,111台(6.5%増)、西欧が27万6,843台(0.7%増)で、主要国は中国が9万2,174台(52.3%増)、米国が11万926台(7.0%増)だった。ドイツは0.5%増の12万3,013台と小幅な伸びにとどまった。3社のなかで唯一データが出ている日本での販売台数は1-6月期が1万4,984台(マイナス1.5%)と振るわなかったが、6月は10.6%増の3,710台と大きく上向いた。
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