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2011/7/20

総合 - ドイツ経済ニュース

自然災害の経済損失、日本の震災で急増

この記事の要約

再保険世界最大手の独Muenchener Rueck(ミュンヘン)は12日、2011年の自然災害による経済損失は1-6月期(上半期)だけで2,650億米ドルに達し、これまでで最悪だった2005年通期(2,250億米ドル) […]

再保険世界最大手の独Muenchener Rueck(ミュンヘン)は12日、2011年の自然災害による経済損失は1-6月期(上半期)だけで2,650億米ドルに達し、これまでで最悪だった2005年通期(2,250億米ドル)を上回ったと発表した。同じ時期に支払った保険金は600億ドルに上り、過去10年平均のほぼ5倍に膨れ上がっている(表参照)。

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最大の経済損失をもたらしたのは東日本大震災(3月)だ。その規模は2,100億ドルで、これまでで最高だった2005年の超大型ハリケーン「カトリーナ」の1,250億ドルを大幅に上回る。保険金支払額(推定)は上半期の自然災害で最多の300億ドルとなったが、「カトリーナ」の622億ドルにはまだ届いていない。

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ニュージーランドの地震(2月)は、マグニチュード6.3と地震の規模としては東日本大震災をはるかに下回るものの、経済損失は200億ドル、保険金支払額は100億ドルと甚大な被害をもたらした。Muenchener Rueckの担当者は、◇同地震で発生した地震波が近郊の死火山複合体で反射したことで揺れがさらに強まった◇地震の影響で地形の変形が広範囲で進んだ◇10年9月に起こった地震で一部損壊していた建物が2月の地震で完全崩壊した――ことによって被害が拡大したと指摘した。

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