独複合企業のRheinmetall(デュッセルドルフ)は7月28日、軍需と自動車部品を事業の2大柱とするこれまでの戦略を見直すと発表した。両事業がそれぞれ柔軟性と競争力を高められるようにすることが狙いで、自動車部品部門Kolbenschmidt Pierburg AGについては新規株式公開(IPO)を検討する。
\軍需と自動車部品事業には相乗効果がないが、同社はこれまで景気変動への対策として両事業を2大柱と位置付けてきた。ここにきて2事業の分離を検討する背景には軍需事業の規模が米国やロシアの競合に比べて大幅に小さく、長期的に生き残るには買収や合併を通した事業の巨大化が必要という事情があるようだ。
\Rheinmetallの軍需事業の2010年売上高は約20億ユーロで、同社は2015年までに35億ユーロに拡大する方針。独戦車メーカーKrauss-Maffei Wegmann(KMW)は買収・合併の格好の対象だが、KMWのオーナー一族が拒否しているため実現のめどは立っていない。
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