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2011/8/3

企業情報

Merck KGaA―第2四半期赤字転落、業績予測を下方修正―

この記事の要約

製薬・化学大手の独Merck(ダルムシュタット)が7月27日発表した2011年4-6月期(第2四半期)連結決算は、税引き後損益が8,400万ユーロの赤字となり、前年同期の黒字(1億8,690万ユーロ)から大幅に悪化した。 […]

製薬・化学大手の独Merck(ダルムシュタット)が7月27日発表した2011年4-6月期(第2四半期)連結決算は、税引き後損益が8,400万ユーロの赤字となり、前年同期の黒字(1億8,690万ユーロ)から大幅に悪化した。米バイオサイエンス大手Milliporeの買収に伴う統合費用やスイスのMerck Serono Biotech Center(MSBC)の過剰生産能力、多発性硬化症の治療薬「Cladridin」の開発中止に伴い計3億6,800万ユーロの特損を計上したことが響いた。同社はこれを受け、今年通期の業績予測を下方修正。連結営業利益を従来の14億8,500万~15億9,500万ユーロから約10億ユーロへと引き下げた。

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4-6月期の売上高は前年同期比15.7%増の25億5,540万ユーロに拡大した。Milliporeの買収が寄与した。

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同社は今後、業務プロセスの合理化とコスト削減を図る意向だ。主な対象となるのは製薬部門のMerck Seronoで、すでに第1弾として経営陣の入れ替えを打ち出した。また、バーデン・ヴュルテンベルク州のシュテファン・マップス前首相を役員として招へいする方向で交渉している。

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