欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2011/8/3

経済産業情報

ドイツの平均気温が過去130年で1.13度上昇

この記事の要約

ドイツ気象局(DWD、日本の気象庁に当たる)は7月26日、ドイツの気候変化に関する最新レポートを発表した。それによると、ドイツの年間平均気温は1881年からの130年で1.13度上昇、上げ幅は同じ時期の世界平均(0.7度 […]

ドイツ気象局(DWD、日本の気象庁に当たる)は7月26日、ドイツの気候変化に関する最新レポートを発表した。それによると、ドイツの年間平均気温は1881年からの130年で1.13度上昇、上げ幅は同じ時期の世界平均(0.7度)を上回った。夏季の気温上昇は同1.13度、冬季は1.02度だった。DWDは、今後も温暖化が進み、21世紀末の国内平均気温は1970~2000年平均を2~4度上回ると予測している。

\

降水量は通年で11.5%増加したが、夏季はマイナス1.6%、冬季はプラス26%で「夏の乾燥と冬の湿潤化」が進んだことが分かる。夏季の降水量が最も大きく減ったのはザクセン州で、減少率は11.5%に上る。増加した州はバイエルン、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン、ハンブルク、ブレーメンの4州のみ。冬の降水量は全国的に増えており、州による差は小さい。

\

気候の変化を受け、30度を超える真夏日や強風、嵐などの悪天候、冬期の降雨・降雪量が増える結果、土木・建設業界は大きな影響を受ける見通しだ。気候変動を踏まえた都市・建物設計が必要になるほか、◇一定の温度下での作業が必要な塗装、コンクリート、モルタル施工に制限が出る◇極端な暑さ・寒さで作業員の生産性が低下したり、作業が全くできない日が増える――といった問題も発生。建設コストが膨らむ恐れがある。

\