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2011/8/10

総合 - ドイツ経済ニュース

高速バス自由化法案が閣議了承

この記事の要約

連邦政府は3日、連邦旅客輸送法(PBefG)改正案を閣議了承した。高速(長距離)路線バスの運行規制を大幅に緩和して自由競争を促すほか、自家用車の代わりに公共バスを利用する市民を増やし環境保護を強化する狙い。2012年の施 […]

連邦政府は3日、連邦旅客輸送法(PBefG)改正案を閣議了承した。高速(長距離)路線バスの運行規制を大幅に緩和して自由競争を促すほか、自家用車の代わりに公共バスを利用する市民を増やし環境保護を強化する狙い。2012年の施行を見込む。

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PBefGの現行法は1930年代に制定された。所要時間が短いなどサービスの質が既存の鉄道路線よりも明らかに高い場合に限りバスなど他の交通手段による定期旅客輸送を認めるもので、民間企業の長距離バス市場参入を実質的に禁止。ドイツ鉄道(DB)を保護する内容となっている。

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連邦交通省が提出したPBefG改正法案は、◇バス会社は原則として、競合する鉄道・高速バス路線の有無にかかわりなく運行区間を決定できる◇路線バスの運行は従来通り認可制とする◇地域公共交通との競合を避けるため、停留所の間隔は50キロメートル以上とする――などを主な内容とする。

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観光バスに対する規制も緩和される。現行法では、出発地からバカンス目的地(ホテルなど)に向かう観光バスが途上で乗客を乗せることは原則禁止されているが、改正後はこの制限も撤廃される。

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