従業員の社内代表機関である事業所委員会(Betriebsrat)は定期的に従業員集会(Betriebsversammlung)を開催しなければならない。これは事業所体制法(BetrVG)43条に明記されたルールである。では、従業員集会への参加時間は勤務時間とみなされるのだろうか、それとも休憩時間とみなされるのだろうか。この問題についてノルトライン・ヴェストファーレン州高等行政裁判所が5月に判決(訴訟番号:4 A 1403/08)を下したのでここでお伝えする。
\裁判を起こしたのは同州にある公共交通事業者。同社は従業員集会への参加時間を長年、勤務時間とみなしてきたが、2006年になってこの立場の変更を検討。労働保護局に法的な見解を問い合わせたところ、勤務時間に当たるとの回答を得た。それにもかかわらず翌年3月に県庁に提出した文書で集会参加時間を勤務時間として取り扱わないよう要請した。これが却下されたため県庁を相手取って裁判を起こした。
\第1審は原告の訴えを棄却、第2審も同様の判断を示した。判決理由で裁判官は、従業員集会は原則として勤務時間中に開催し、出席時間と集会場への移動時間は給与が支給されなければならないとしたBetrVG44条1項の規定を指摘した。
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