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2011/8/24

経済産業情報

環境に優しい自動車トップはトヨタ、独メーカー惨敗

この記事の要約

ドイツ交通クラブ(VCD)が16日発表した2011/12年版「環境に優しい自動車リスト」で、トヨタ自動車・レクサスブランドのハイブリッド車「CT 200h」が総合1位を獲得した。同社は「プリウス」や「オーリス」などが上位 […]

ドイツ交通クラブ(VCD)が16日発表した2011/12年版「環境に優しい自動車リスト」で、トヨタ自動車・レクサスブランドのハイブリッド車「CT 200h」が総合1位を獲得した。同社は「プリウス」や「オーリス」などが上位4車種を独占。トップテン(全11車種)のうち9車種が日本車で、その多くはハイブリッド車だった。一方、ドイツ車でトップテン入りを果たしたのはフォルクスワーゲン(VW)の「ポロ・ブルーモーション」だけで、順位も7位にとどまった。

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同リストはVCDが20年前から毎年公表。二酸化炭素(CO2)の排出量、その他の有害物質が人体、環境に与える影響、騒音を基準に総合評価が下される。今回は計385モデルがテストされた。CO2の排出量が最も少なかったのは、スマート「フォーツークーペcdi」で、走行1キロメートル当たり86グラムだった。

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VCDの担当者は今回の結果を受け、「ドイツの自動車メーカーは、ハイブリッド車の開発を怠り、収益性の高い高級セダンなどに注力してきた。これらの自動車は環境を破壊している」と批判した。

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欧州連合(EU)は、域内で販売される新車のCO2排出量を2015年までに130グラム、2020年までに95グラムに引き下げることを自動車メーカーに義務づけている。今回トップテン入りした11車種の平均CO2排出量は94.4グラムと同数値を下回る。ドイツでは12月1日から乗用車のエネルギー消費効率を示す「エコラベル」制度が導入されるため、日本車には追い風になりそうだ。

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