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2011/8/31

総合 - ドイツ経済ニュース

独消費者景況感、横ばい保つ

この記事の要約

市場調査大手のGfKが25日発表したドイツ消費者景況感指数の9月向け予測値は5.2となり、前月の5.3(修正値)とほぼ同水準を保った。欧米の財政危機の深刻化を背景に景気の見通しは悪化したものの、雇用が安定しているため0. […]

市場調査大手のGfKが25日発表したドイツ消費者景況感指数の9月向け予測値は5.2となり、前月の5.3(修正値)とほぼ同水準を保った。欧米の財政危機の深刻化を背景に景気の見通しは悪化したものの、雇用が安定しているため0.1ポイントの小幅減にとどまった。

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景気の見通しに関する8月の指数(9月向け予測の算出基準の1つ)は前月の44.6から13.4へと31.2ポイントも落ち込み、2010年6月以来の低い水準となった。欧米諸国の財政危機が信用不安や世界的な景気後退懸念に発展したことが反映された格好。

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所得の見通しに関する8月の指数も前月の34.6から7.0ポイント減の27.6へと落ち込んだ。ユーロの財政悪化国への支援で将来的に税負担を強いられる恐れが浮上していることやエネルギー価格の上昇が響いた。

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そうしたなかで、高額商品の購入意欲に関する指数は前月の34.1から36.9へと2.8ポイント上昇した。雇用が安定し心理的にローンを組みやすいほか、ユーロ安による金融資産の目減りを受けて貯蓄よりも高額商品の購入を優先する傾向が強まっているもようで、貯蓄性向は8月に低下したという。

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GfKは消費マインドを良好に保つには将来の不安を払しょくする必要があると指摘。ユーロ加盟国が財政危機の有効な解決策を打ち出して着実に実施すればドイツの個人消費は下半期も好調に推移するとの見方を示した。

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